平成13年度 共同政策研究(要旨)

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     「『お役所』を変えるPFI −あなたは民間活力をどう使う?−」

(1)PFIとは何か
PFIとは
 
地方財政の悪化等を背景に、全国の地方自治体では行政運営を改善する様々な手法の導入が進んでいる。そのひとつであるPFIとは、イギリスで生まれた公共事業改革の新手法であり、「公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に民間の資金やノウハウ等を活用し、公共サービスの提供を民間主導で行う手法」のことである。
 しかし、PFIとは実施する事業の手段を検討するひとつの選択肢に過ぎない。ここではPFIにこだわることなく、「民間の力をいろいろな形で活用しよう」また、PFI向きと考えられがちな大規模プロジェクトのみならず、自治体が実施する主要事業すべてについて民活導入を検討してみてはどうか、という2点を提案する。

(2)地方自治体のPFI等民活手法の導入に向けて
総合計画とPFI等の円滑な導入

 市町村の総合計画策定作業にあたりPFI等民活手法を円滑に導入していくため、全庁的な取り組みを明らかにした「PFI等基本方針」を策定し、自治体が各事業に対し、PFIを導入する際の基本的な考え方を整理する。それに伴い、PFI等民活手法導入が円滑に進むよう行政組織の全体にわたる推進体制を構築する。
 また、PFI等民活手法の導入により今まで公共部門が提供していたサービスを民間事業者が担うことにより住民、議会、役所にはどのような影響があるか検討した。


(3)PFI適格事業の分析
PFIは結果論
 そもそも「PFI事業」なるものは存在せず、手法選択の結果である。完全なPFIにこだわるよりも、いいとこ取りをするという柔軟な発想で、幅広い事業分野に使える要素を適用させていくことが効果的なのではないか。

PFI適格事業の選別方法
 数ある自治体の事業の中から、PFI適格事業をどのように選別するか。自治体で実施される事業について、民間活力を視野に入れながら、事業の特性に応じた実施手法を判別するシステムを築くことによって、結果としてPFI適格事業なるものも抽出される。そのためには事業の特性を原点に立ち返って再認識することが大切であり、効果的・効率的な事業の実施の促進という副産物も得ることができる。ここでは「地方自治体版ユニバーサル・テスティング」の導入を提案する。フローとしては@事業の特性の再認識A民間活力導入の可能性がある事業の抽出、効率的な民活の方式の検討B事業特性に応じた官民の役割分担を検討し、最も効果をあげうる事業手法の選定CPFIが適格とされた事業について、個別にPFIによる事業化の検討、という流れとなる。

 
自治体事業にユニバーサル・テスティングを導入する意義
 客観的又は科学的な根拠を積み重ね、最も効率的な実施手法を選択しうるシステムを構築することは、「住民に対し、わかりやすい数値(指標)や言葉を用いて、施策や実施手法の選定過程等を説明し、理解してもらうことに資するのではないだろうか。これはアカウンタビリティの実現にほかならない。
 なお、民営化については、現在国レベルで特殊法人の民営化の検討が大きな注目を集めている。地方自治体においては、その所掌する事業の性格上、民営化に適するものはそう多くないと思われるが、事業手法の選択にあたっては常に視野に入れておかなければならないものである。PFIあるいはPFI的手法の地方自治体への導入については、今や議論の段階を過ぎ、具体的な検討段階に入ったのでなはいか。


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